著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

ベートーベンの難聴の原因 昔は先天梅毒説が有力だったが…

公開日: 更新日:

 難聴に苦しみ、晩年はほとんど音が聞こえない中で名曲を作り続けたといわれるベートーベン(1770年~1827年)。ドイツの作曲家で日本では「楽聖」と呼ばれるベートーベンはなぜ難聴になったのでしょうか?

 ベートーベン一家は、ボンでは宮廷音楽一家として知られた存在で、祖父は楽長として宮廷の音楽家を率い、父親のヨハンは宮廷歌手だったといわれています。母親は宮廷料理人の娘で、ヨハンとの間に7人の子供を産みます。しかし、成人まで育ったのはベートーベンを含めて3人だけでした。

 酒好きの父親のせいで子供の頃からお金に苦労していたベートーベンですが、祖父や有力貴族らの支援で音楽家としての実力を身につけていきます。ベートーベンが音楽を始めたのは父親がベートーベンの才能に気がつき、英才教育を施したからといわれています。

 難聴については25歳の夏、あまりの暑さに裸で体を冷やしてから聴力に異変が起きたようで、20代後半から徐々に悪化していったといいます。33歳の頃に友人に宛てた手紙には、「誰にも知らせてはならない」としながら、「この3年間で耳の具合が悪化し、オーケストラを聴く時には近寄らなくてはならない」、「離れると高音が聞こえなくなる」、また「小声の会話は耳に入るが言葉までは分からない」ことなどが書かれていました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった