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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

オミクロン株感染対策「入国禁止」は科学的に効果がない? 米国では批判の対象に

公開日: 更新日:

 世界を震撼させている新型コロナウイルスのオミクロン変異株。巷間で取り沙汰されているほど高い感染力があるのか、ワクチンへの耐性や重症化リスクの高低に関して、今この原稿を書いている12月初めの時点では科学的な分析結果は確認されていません。

 しかし、一刻も早い対策を取りたい各国政府は、より厳しい入国禁止措置に乗り出しました。一方で、こうした水際対策が本当に効果があるのか? 疑問の声も高まっています。

 まず批判の対象になっているのは、アメリカで行われているオミクロン株が最初に確認されたアフリカ諸国に対する入国禁止です。カリフォルニアに続いて確認されたミネソタ州の住人は、ニューヨークでアニメフェスに参加していたことが判明。ニューヨークで感染確認された人のほとんどは市中感染とみられ、すでにアフリカからの入国禁止は遅いということになります。

 そもそもパンデミックがこれほど進み世界中で変異株が発生する今、入国禁止に意味はないという専門家もいるほどです。

 WHO(世界保健機関)は、対象国の感染率や変異株の感染力、ワクチン耐性などを踏まえて判断すべきとしています。しかしこれまでの入国禁止に効果があったかどうかは評価が分かれ、むしろ経済に悪影響を与え、人権侵害にも注意が必要と警告しています。それでも政府が入国禁止に踏み切るのは、少しでも国民の安心を買う時間稼ぎのためとも考えられています。

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