花粉症だと思ったらオミクロン株だった… 流行中の対策は?

公開日: 更新日:

 今シーズンのスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、昨シーズンと比べて多いと予想されている。基本的な花粉症対策に加え、コロナ禍だからこそ実践すべきことは? 日本医科大学大学院医学研究科頭頚部感覚器科学分野教授で、NPO「花粉症・鼻副鼻腔炎治療推進会」理事長も務める大久保公裕医師に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「今流行しているオミクロン株は、昨年のコロナよりも花粉症の症状との類似点が多い。花粉症だと思っていたら実はコロナで、周囲に感染させていたというケースも起こり得る。一層気を引き締めて、花粉症、コロナ双方の対策に努めなければなりません」

 押さえておきたいのは次の点だ。

【発熱があればコロナを疑う】

 英国のデータでは、オミクロン株感染者の60%にくしゃみ、73%に鼻水が見られたという。

 花粉症とコロナを併発している可能性もあるので、くしゃみ、鼻水などがあればコロナの有無を調べるのが理想だが、現状を鑑みると到底無理だ。

「オミクロン株では発熱も多く報告されており、これは花粉症ではほとんど見られません。花粉症のような症状があり、発熱もあるという場合は、微熱でもコロナかどうかを調べてください」

 なかなか検査を受けられない場合、コロナを念頭に置き、外出は控え、同居家族がいるなら住居スペースを分けるなど徹底した感染対策を。

【花粉症の治療を早めにスタートする】

 花粉症がある人は、コロナに感染しやすく、周囲に感染させやすい。

「鼻や目を触ると接触感染のリスクがある。はなをかんだティッシュを、ゴミ出しのときなどに家族が触れたりしてウイルスに感染することもある。くしゃみは咳以上に飛沫を飛ばすので、ウイルスをまき散らすことになりかねません」

 しっかりとした花粉症治療を症状が出ないうち、または軽症のうちに受けておくべきだ。

【子供の手指の消毒は念入りに】

「子供は花粉症のかゆみが強い上に、大人よりも自制が利きづらく、かゆいと目をひんぱんにこすりがち。子供のオミクロン株も流行していますし、子供から大人に感染するリスクもある。わが子に花粉症があるようなら、たとえ目を触っても大丈夫なように、手指の洗い、消毒を親が意識して行うべきです」

 もちろん子供も早めの花粉症治療が不可欠だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール