片頭痛ですぐ痛み止め…はもっと厄介な頭痛を招く恐れがある

公開日: 更新日:

 五十嵐医師が20~40代女性2476人に取ったアンケートでは、27%が月経時に頭痛を感じていた。月経に関連して頭痛が起こる20~40代の各年代200人ずつ、計600人の頭痛の特徴を国際的な片頭痛の診断基準で確認したところ、65%に片頭痛の可能性が考えられた。着目すべきは、「月経時の頭痛は片頭痛の可能性あり」となった女性の78%は、「生理痛の一種」と認識していた点だ。

「生理痛だからと諦めて受診していないことが考えられます。しかし月経に関連した片頭痛は、持続時間が長く、痛みが強く、薬が効きにくい。再発しやすく、毎月月経がある人は毎月必ずその痛みに悩まされる」

 片頭痛と月経の関連について本人も周囲も認識不足のため、月経前症候群(PMS)や生理痛として片付けてしまいがち。20~40代は就職、結婚、育児、仕事と家庭の両立、親の介護などが重なり、自分のことに構っていられないという事情もある。頭痛のつらさを紛らわすために、市販の鎮痛薬につい頼ってしまうようになるのだ。

 ある40代女性は10代の頃から頭痛持ち。片側前額部のもやもやした痛みから始まり、ずきんずきんとした痛みに至る。体を動かすとつらく、ひどいときは吐き気を催す。光や音がわずらわしい。典型的な片頭痛発作だが、頭痛専門医を受診することはなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった