著者のコラム一覧
池田和彦新宮アゼリア薬局・管理薬剤師

1973年、広島県広島市生まれ。第一薬科大学薬学部薬剤学科卒。広島佐伯薬剤師会会長。広島市立学校薬剤師、広島市地域ケアマネジメント会議委員などを兼務。新型コロナワクチンの集団接種業務をはじめ、公衆衛生に関する職務にも携わる。

鎮痛の代表的な漢方「芍薬甘草湯」は筋肉の張りが強い腰痛に使われる

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 ほかに血行不良を伴う腰痛には「疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)」が良いとされています。不足した「血」を補い、体液全般に相当する「水」が停滞した状態も改善する薬で、血液循環や水分代謝を活発にする作用があります。

 17種類の生薬から構成されているので、効果の発現に時間がかかるイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかし、痛みに対しては即効性があり、腰から下の関節痛、筋肉痛などを改善するには最適で切れ味の良い漢方薬といえます。味が悪く少し飲みにくいのが難点です。

 漢方には、体質を見極める尺度として「証」という独自の“物差し”があります。「体質・体力・抵抗力・症状の表れ方といった個人差を表すもの」で、証によって処方の方針が決まってきます。証には「虚・実」という分け方があり、体力があって壮健な状態を「実証」、体力がない虚弱な状態を「虚証」と呼んでいます。

 芍薬甘草湯と疎経活血湯は、虚と実の一方に偏ることなくバランスのとれた「中間証」の状態に対して用いられることが多く、まずは試しに服用してみて効果が得られないようであれば使用する漢方薬を変更するケースもあります。

 副作用など使用上の注意点も含め、自分に合った漢方薬を知るためにも、医師や薬剤師に相談してください。

 次回も引き続き漢方薬についてお話しします。

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