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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

新型コロナウイルスは「ウィズ・ヒューマン」へ向かっている 医療情報学教授が解説

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 ①の条件が十分に満たされない場合は、③「ワクチンや治療薬が必要」になる。それによって重症化率や致死率が下がれば、ウイルスの危険度が相対的に低下し、①を満たしやすくなる。

 ただしワクチンが効き過ぎると、ウイルスにとってはすみにくい。そこで②の「強い感染力」が必要になる。感染するヒトが増えれば、ウイルスが生き残るチャンスも増える。さらにワクチンをほどよく回避するために、④「ときどき適度な突然変異を起こす」ことができれば、ほとんど安定的にヒトと共存し続けられる。最近の新型コロナウイルスと医学の動向を見ると、まさにこの4つの条件を満たす方向に進んでいることが分かる。

 オミクロン株になって、感染力は飛躍的に強まった。しかし同時に、重症化率や致死率は大幅に低下した。いまでは現場の医師たちでさえ、危険性はせいぜいインフルエンザ並みと言い始めている。新型コロナウイルスは、ヒトと共存できるようになりつつある。

 しかもワクチンが開発され、それなりの効果を発揮している。ワクチンが出始めた当初は、感染予防に大きな効果があった。しかし変異株によって、ワクチンによる感染予防効果をある程度回避できるようになった。

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