子宮頸がん発症予防のワクチン接種は本当に必要なのか? 4月から定期接種が再開

公開日: 更新日:

 4月から、HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの定期接種(公費負担で無料)の積極的勧奨が再開している。産婦人科医であるジャスミンレディースクリニック院長の近藤一成医師に話を聞いた。

 20~30代の女性に最も多いがん、子宮頚がんは主にHPVの感染で発症する。HPVワクチンは、HPVの感染を予防するワクチンだ。

「子宮頚がんは、たとえ早期で発見され手術でがんを摘出できても、子宮温存の円錐切除術は不正出血や妊娠時の流産、早産を起こしやすくします。進行がんでは予後が良くなく、排尿障害や直腸障害が起こりますし、子宮全摘では将来の妊娠は不可能になります」

 近藤院長は研修医時代から、幼い娘の行く末を心配しながら亡くなっていく患者、子宮全摘で子供が産めなくなったことから離婚に至った患者らを多数見てきた。子宮頚がんの主原因はHPVなので、この感染を防げればかなりの確率で子宮頚がんの発症を抑制できる。だからこそ、HPVワクチンを適切なタイミングで打つことは非常に重要だと強調する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い