自宅看取りは「在宅診療」と「介護」でこう変わった 家族の大きな負担は過去の常識

公開日: 更新日:

 この10年で在宅診療所の数は大きく増えている。にもかかわらず、「基本は病院看取り」のイメージは変わらない。それは「自宅看取りは家族の負担が大きい」との過去の思いが固定化されているからではないか? 毎年200人以上の自宅看取りを行う「しろひげ在宅診療所」(東京・江戸川区)の山中光茂院長に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「いまは、医師や訪問看護師、薬剤師、訪問介護の方々、地域包括の職員、ケアマネジャーら、医療職と介護職がチームで患者さんを24時間見る時代です。正しい在宅環境を選べば、家族負担は減ると言い切れます」

 実際、山中院長はチームで医療・介護を行っており、引き受けている在宅医療の家庭からは感謝される毎日だという。

「それでも在宅診療導入前に、『夜間に何か起きたら心配だから病院か施設に入れたい』という家族の思いを聞くことは多い。しかし、看取りが近い患者さんが、病院にいても急変時に医療従事者がその場にいるとは限りません。たまたまの巡回や朝になってから死亡がわかることもあります。そのとき家族は看取りに立ち会うことも、心の準備もないまま見送ることになるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景