なぜ「おひとりさま死」は在宅を選択肢に入れるべきなのか(2)

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 痰が出続けている、夜通し痛みが続いている、だから家だと大変で病院に……というケースも聞く。

「それは、在宅診療だから難しいのではなく、『在宅診療の質』の問題です。痰が絡まないように薬や水分のコントロールをしたり、痛みや苦しみが出ないよう麻薬やステロイドを調整する。これは医師や診療所の選択における問題です」

■「おひとりさま」の多くは介護職が介入することを喜ぶ

 医療以上に重要なのは「介護の質」の問題だ。

「重症度の高いおひとりさまが在宅で最期の時間まで過ごせるために『介護』が重要です。コロナ禍においても、中等度以上のコロナ患者に対して医師は最初にコロナを確認するために診察をして、薬を出し、場合によっては酸素の管理をします。しかし、最も重要な役割を果たしたのは、連日、そして1日数回現場に長時間介入し、食事や排便管理、部屋の清掃なども行う介護職の方々なのです」

 それでも、「苦しむのを見ているのがつらいから」「夜間に何かあったときに自分たちでは何もしてあげられない」からと、在宅から病院への移動を希望する家族もいる。

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