著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

桑野信義さんが投稿 大腸がん手術後の排便障害はオムツでもつらい

公開日: 更新日:

 がん統計の正確な数値は、罹患(りかん)数が2、3年、死亡数が1、2年遅れて公表されます。これを数学的に補正して、その年の数値を予測するデータもあり、2022年の罹患数予測トップは大腸がん。大腸がんは死亡数予測でも肺がんに次ぐ2位です。

 急増する大腸がんのサバイバーとしてタレントの桑野信義さん(65)がこんなことをブログに投稿しています。

「排泄(はいせつ)障害だから、これが始まるとトイレに何往復もするんだ。家にいるときじゃないと大変。いくらオムツしててもさ」

 医学的には排便障害と呼ばれるもので、手術後の後遺症の一つ。多くは残便感が強くなり、トイレから出てもすぐトイレに逆戻りで、トイレを行ったり来たり。生活しているときに突然便意を催してこらえきれずに漏らしたり、就寝中に漏れたりすることもあります。桑野さんが語るようにオムツが欠かせません。

 桑野さんは昨年2月にがんの摘出手術を受けてから3カ月ほど人工肛門を装着。なぜわざわざ人工肛門にするかというと、切除部位の縫合不全を避けるのが一つ。その部位より上流に人工肛門を設置することで、腸の内容物が送られず、縫合部の安静を保つことができます。もし縫合不全が起きても、その後の腹膜炎が軽く済むのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…