末期がん患者がたどる経過について周囲が知っておくべきこと

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「肺との境界線である横隔膜が押し上げられ呼吸がしづらくなったり、心臓や各種臓器の負担が大きくなって、強い全身倦怠感が出たりします」

 治療は炎症を抑えるステロイドで血管からの水漏れを最小限に防ぐとともにお腹にたまった水分を利尿剤で排出することが大切だ。しかし病院では血管内脱水を防ぐ名目で、腹水でも点滴を継続することがあるという。

「点滴をすると治療しているように思えますが、患者さんを苦しめるだけです。腹水がある場合は、水分量を制限する必要があります。腹水を物理的に抜いてアルブミンだけ体に戻す手技もありますが、腹水を抜くことが血圧を低下させたり、全身の栄養状態を悪化させることにもつながります」

■「痛み」があれば無理に闘わない

 ステロイドは、体の炎症を抑えることになり、肝機能を安定させ、黄疸が減少し、倦怠感が取れることも多いという。

がん終末期には、食欲が低下します。抗がん剤が原因の場合もありますが、抗がん剤をやめた後の食欲低下は、本当の終末期と言えるでしょう。ステロイドで炎症を抑えることで一時的な食欲回復と意識状態の良化にはつながりますが、長くは続きません。その段階で無理に食事や水分を摂取させると『誤嚥肺炎』を発症することも少なくありません」

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