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森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

腎臓エコー検査は腎機能低下や尿タンパクが出ているときに行う

公開日: 更新日:

【腎結石の有無】

 腎結石だけで腎機能低下が起きるのは比較的少ないです。

 結石がある場所や、大きさによって治療を行う場合と行わない場合があります。

腎臓の腫瘍・嚢胞】

「腎臓に影がある」という表現を用いますが、この場合は中に細胞が詰まった「充実性の腫瘍」と、液体が詰まった「嚢胞」に分けられます。腫瘍は悪性の可能性があるため、精密検査が必要。嚢胞は良性である場合が多いものの、大きすぎたり、内部に充実成分があるものは悪性の可能性もあります。

 なお、腎臓エコーで「石灰化」を指摘される場合もあります。これは腎臓にカルシウムが沈着した状態。ほとんどの場合は放置しても問題がないと言われており、ほかの科を受診する必要がないことが多いです。

 高血圧糖尿病など、腎臓が悪くなる原因はまったくないのに、健康診断で「腎機能低下」となり、再検査で当クリニックに来た患者さんがいました。「なぜ機能低下したんだろう」と思いながら腎臓エコーを行ってみたところ、片方の腎臓が3分の1の大きさになっていた──。そんな事例もたまにあります。

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