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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

学校がライフライン…米国の10代女子のメンタルは危機的状況とCDC調査で判明

公開日: 更新日:

10代女子のメンタルが危機的状況にあることが、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の調査でわかり、衝撃を与えています。

 このコラムではアメリカの若者のメンタル状況を度々取り上げていますが、今回の新たな調査結果は、問題にさらに大きなスポットを当てるものになりました。
というのも、10代女子の3人に1人が真剣に自殺を考えたことのあることがわかり、その数が10年前に比べ1.6倍にまで増えているからです。

 10代女子の15%はセックスを強制、つまりレイプされたことがあり、この数も2年前の1.3倍に増加。また5人のうち3人が、少なくとも2週間にわたり悲しみや絶望感を経験し、これまでの生活ができなくなったと答えています。

 中でも最も注目されたのは、ジェンダーギャップの大きさです。

 連日絶望感を覚えたという女子の数は男子の2倍。また自殺をしようと試みた女子は13%で、男子7%の2倍近い数です。

 なぜ男女にこれほどの差が出るのか? ある専門家は「女子の方が男子よりメンタルに対する認識度が高いことが考えられる」と答えています。別の識者は「女子の方がストレスや恐れを内側にためやすいのに比べ、男子はそれを怒りや攻撃的な態度に転化する傾向が強いからではないか」と分析しています。また、SNSでしばしば共有される「女性は魅力的であるべき」というメッセージや、押しつけられたボディイメージに、女性の方が左右されやすいことも、理由として考えられるとしています。

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