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青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

学校でのマスク着用義務化の効果は? スイスの研究チームが報告

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスを5類感染症へ移したことに伴い、文部科学省は学校教育活動においてマスクの着用を求めないこととしました。一方、マスクの着用と感染リスクの低下を報告した研究は少なくありません。

 ウイルス粒子を含む感染者の飛沫は、2メートル以内の距離で感染を伝播させます。しかし、飛沫よりも細かいエアロゾルは、空気中を浮遊する時間が飛沫よりも長く、より広範囲に感染リスクをもたらします。マスクは飛沫のみならず、エアロゾルの拡散を防止し、感染拡大を防ぐと考えられてきました。そのような中、学校におけるマスクの着用と感染リスクとの関連を調査した研究論文が、「プロス・メディシン」という医学誌に2023年5月18日付で掲載されました。

 スイスの中学校2校で行われたこの研究では、13~15歳の90人が対象となりました。各学校ではマスク着用の義務期間(2~4週)と、マスク着用義務を解除した期間(1~3週)が設定され、被験者から採取した唾液サンプル262個と、教室から採取したエアロゾルサンプル130個が分析されています。

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