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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

抗がん剤では80%の患者に脱毛が起こる…見た目の変化が苦痛に

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 父の話では、私は生まれて1~2カ月後にひどい発疹にかかったそうです。発疹は体中で、頭皮にも起こりました。その結果、頭皮には多数の小さな瘢痕が残り、父がバリカンで刈った私の頭は、小学校に入った頃に友達から「ハゲタマ56」と呼ばれたことがあります。頭にハゲが56カ所あるというのです。

 私のことを「ハゲタマ56」と呼ぶ同級生は数人いました。幸い私は、父の転勤で小学校を4回変わり、それで助かったところもあります。中学に上がると髪を長く伸ばすことが許され、心の負担は減りました。

 以前、一緒に働いていた看護師Tさんのお話です。周りの同僚たちはよく「彼女、美人ね」と口にしていました。しかし、鈍な私はそれほど感じてはいませんでした。

 そんなTさんがある時、頭の痛みを訴えて私のところまで相談に来ました。すぐに頭のCTを撮ったところ、右側に硬膜外血種が見つかりました。それを受け、脳外科で血腫を針で吸引する手術をすることになったのです。

 その準備として、散髪屋さんが来て、病室でTさんの頭を刈ることになりました。髪の毛がなくなったTさんを見て、私は驚きました。

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