著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【乳がん検診】受診者1万人でがん発見は30人 40歳以上は2年に1回推奨

公開日: 更新日:

 乳がん検診の対象者は40歳以上、2年に1回の受診が推奨されています。項目は医師による問診と、乳房X線検査(マンモグラフィー)です。乳房を板で挟んで、薄くのばした状態で撮影します。人によってはかなり痛いらしく、それが嫌で乳がん検診を受けなくなる人もいるようです。

 乳房内の乳腺密度が高い人は、がんが乳腺の陰に隠れてしまうため、見落とす可能性が高くなるといわれています。その場合は超音波検査も追加で行うケースがあります。またマンモグラフィーが嫌だという人にも、本人の希望に応じて超音波検査を行うことがあります。

 検査の結果、異常が見つかると要精密検査となります。2016年度の結果では、受診者1万人当たり630人が精密検査に回され、そのうち乳がんが見つかったのは30人でした。1万人検査して30人ですから、他のがん検診と比べて、かなり多い印象があります。実際、乳がんの罹患率は女性のがんの中でトップです。

 しかし早期に発見できれば、ほとんどの人が治るとされています。全国がんセンター協議会(全がん協)の統計によれば、ステージⅠの5年生存率は100%、ステージⅡでも96%となっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因