著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

マスク着用時のストレスはアロマオイルで改善?日本の調査報告

公開日: 更新日:

 そんな中、オイルをシールに含ませたアロマシールと、マスク着用時のストレス軽減効果の関連性を検証した研究論文が、「プロスワン」という学術専門誌の電子版に2023年11月16日付で掲載されました。

 日本で行われたこの研究では、18歳以上の大学生62人(平均21歳、女性88.5%)が対象となりました。被験者は、オレンジライムの香りがするアロマシールをマスクに貼る群と、アロマオイルが含まれていないプラセボシールをマスクに貼る群にランダムに振り分けられ、精神的なストレス状態が比較されました。

 精神的なストレス状態は、抑うつ、不安、ストレスに関する21項目の質問票を用いて、各項目0~3点(点数が高いほど状態が悪化)で評価されました。

 その結果、2週間後の精神的なストレス状態は、アロマシール群で3.68点減少、プラセボシール群で1.06点減少しており、アロマシール群で2.61点、統計学的にも有意に改善していました。またこの研究では、息切れの発生がアロマシール群で少なかったことも示されました。

 論文著者らは「マスク着用時にアロマシールを使用すると、メンタルヘルスの改善や息苦しさが軽減され、生活の質の向上が期待できる」と結論しています。

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