著者のコラム一覧
天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

救急隊に活躍してもらうには医療機関側の受け入れ体制が重要

公開日: 更新日:

 近年、「救急隊」のレベルが向上していて、命を救われている患者さんがたくさんいるとお話ししました。医師の指示の下、特定の救急救命処置を行うことができる救急救命士の資格を持つ隊員も増えていて、現場での適切な対処や搬送する医療機関をしっかり選択する能力もアップしています。

 日本では交通事故が減り続けていて、ピークだった2004年の95万2720件から、20年は30万9178件と大幅に減少しました。そうした状況もあり、救急車の搬送理由として急病対応、とりわけ高齢者の急変が増えているため、救急隊員の業務内容は医療従事者に近くなってきています。救急医療は、医師や看護師などの医療従事者だけでなく、救急隊を含めた医療チームで成り立っているのです。

 新型コロナウイルス感染の本格的な流行が始まった20年、自分の感染リスクを乗り越えて、肺炎疑いの患者さんを積極的に医療機関まで搬送し、多くの命を救うことに貢献したのも救急隊員でした。しかし当初、コロナ感染を判断するPCR検査やその後のワクチン接種に関しては、医療従事者の優先順位は高かった一方、救急隊員は“検討対象”とされていたのです。

 そこで、「救急隊員は医療従事者枠に含め、感染者との濃厚接触の可能性がある隊員には、PCR検査と早期のワクチン接種を実施するべき」と、当時の消防庁長官に直接お願いしました。いまも鮮明に覚えています。それくらい、救急隊は医療の現場において重要な存在なのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  3. 3

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    東京・大井町、OIMACHI TRACKSと対照的な東小路飲食店街、商店街理事長が直面する2つの問題

  1. 6

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  2. 7

    「山口組」抗争指定解除へ、それでも対立は続く…6代目幹部「喜ぶのは早い」

  3. 8

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 9

    止まらない高市首相SNS発信に官邸総動員の実態…この週末は3日間で11連投も「ゴキブリ」投稿で大炎上

  5. 10

    清水アキラさんが三男急死の直前に語っていた“せがれ”のこと 良太郎さんに口説かれものまねショー復帰