初夏の白と緑の2色 生活に季節の「かさねの色目」を取り入れる

公開日: 更新日:

 5月に入り立夏を過ぎる頃には、木々の葉は青々と茂り、太陽の光も力強くなります。初夏の風は薫風ともいわれ、新緑の生命力に満ちています。古来、日本人はそのような自然が持つ力を、行事や食べ物、衣服の文様などにあやかりながら上手に暮らしに取り込んできました。

「色彩」もそのひとつです。色彩には明度や彩度などの科学的な分析によって共通に表記される特徴のほかに、赤は情熱、緑は平和など、それぞれの色の持つイメージがあり、色の印象は私たちの心理に影響を与えます。好きな色の服を着て気分を上げたり、落ち着いた色のインテリアでストレスを和らげたりといった効果はよく知られています。

 日本人の色彩感覚はとても繊細で、刻々と変化する自然の移り変わりを色で表現してきました。萌黄色、若草色、若葉色、翡翠色、苗色など、現在では緑色か黄緑色で言い表しているさまざまな色に、異なる名前をつけて区別していました。それらの2色以上の組み合わせを「かさねの色目」といい、より詳細に季節を表現しています。

 たとえば、初夏の代表的な組み合わせに白と緑の2色があります。かさねの名は「卯の花」といい、緑色の枝葉に咲き匂う白い花を表しています。庭木や垣根の柑橘類や野いばらも同様に白い花を咲かせますので、白と緑はまさに初夏を代表する組み合わせです。 また、「杜若(かきつばた)」は紫と緑の2色で、端午の節句のイメージのように、きりりとした夏を表します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る