(2)早朝から深夜までの頻繁な電話…そしてある時

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 手がしびれて震えるという母の訴えを「腕を下にして寝たからしびれただけだ。検査など必要ない」と怒鳴り散らす父親。年々頑固になっているのはわかっていたが、これほどとは思わなかった。

 しかし、遠距離にいる私としては、なんとか父親を説得するしか方法はない。車で15分ほどの地域の大きな病院に母を連れていき、検査をするよう強くお願いした。

 時期は2020年の6月、新型コロナウイルスの流行で日本全土がピリピリしていた頃。父親は病院の駐車場の車の中で待たされたぞと文句を言う。母はPCR検査と脳の検査を受けて「コロナ陰性、脳に異常なし」との診断が下った。「ほら、何ともなかっただろう。お母さんの気のせいだったんだよ」と父親から電話がかかってきた。

 しかし母の症状はそれからも治まらなかった。不安に駆られてか、それまでにも増して日に何度も電話がかかってくるようになった。しかも早朝4時から深夜2時まで、時間と話題を選ばない。

「猫が玄関から抜け出してまだ帰ってこない」「手の震えが治まらない」「トイレの電気を消すのをいつも忘れるようになって、お父さんが大きな声で怒鳴るけど、自分でもなんだかよくわからない」

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