(5)レビー小体型と診断…両親2人でどう暮らしていけるのか

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 詳しいことを聞こうとしても、動転しているのか、まったく要領を得ない。それに父は25年ほど前、定年を目前にして口腔がんにかかり、下顎をすべて取り去る大手術を受けたがんサバイバーだ。何度かにわたる大がかりな形成手術は受けたものの、初めて会う人はギョッとするほど顔面が大きく変形してしまった。

 咀嚼ができないので、食事はすべて流動食。ほとんど動かない口でなんとかしゃべるものの、何を話しているのかはなかなか聞き取れない。

 母が元気な間は普段、父と直接コンタクトを取ることがほとんどなかったので、この時も、内容を聞き取るのに互いに四苦八苦した。

 じりじりと待っている時間は長く感じる。数時間後にT叔母から電話がかかってきた。母が倒れたのは熱中症による脱水症状であること。コロナ禍でもあり、なかなか受け入れ先の病院が見つからなかったこと。1週間程度の入院加療が必要であろうとのこと。叔母も病院の内部には入ることができなかったという。

 後で聞いたところによると、母の部屋にはエアコンがついていなかったそうだ。前日の当地の最高気温は35.4度。

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