依存症の人が見えている世界(2)快楽物質を求めてより刺激的な行為を繰り返すように

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 例えば、アルコール依存症の場合、お酒を初めて飲んだときは、多くの人が「まずい」と感じたはずだ。どうして次第においしく感じるようになり、やめられなくなり依存していくのか? 

「その理由は、お酒を飲むと脳内でドーパミンやβエンドルフィンといった快楽物質が出るからです。この快楽物質を求めて、行為を繰り返すようになるのですが、脳は同じ刺激にさらされると快楽物質が出づらくなる特性があります。そのため、より刺激的だったり量が増えたりする。欲望や衝動とは、あなたがコントロールしているのではなく、ドーパミンがあなたをコントロールしているということなのです」

 頭では分かっていてもやめられないのは、脳がこうした習性を持つからだ。さらにアルコールや違法薬物に依存する大きな理由の一つに、「場や空間がある」とも付言する。

「私の経験上、依存症患者の多くは、不遇な養育環境や発達障害などを抱えているケースが多い。彼らは、社会での居場所を喪失し、“違法な物を使うことで絆を深める場”に出入りするようになり、お酒やドラッグに依存してしまう」

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