糖尿病患者の運転時の低血糖リスクは持続血糖測定器で軽減する

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 糖尿病治療中の患者であれば誰でも起こす可能性があるのが低血糖だ。名古屋大学大学院の研究グループが、低血糖対策に関する研究結果を国際糖尿病連合の公式医学誌電子版に先月発表した。

 研究を行ったのは、糖尿病・内分泌内科学の有馬寛教授、尾上剛史病院講師ら。糖尿病治療で用いられる「持続血糖測定器(CGM)」が、インスリン治療を受けている糖尿病患者の運転時の低血糖リスクを軽減することを実証した。

 低血糖とは、血糖値が正常範囲以下にまで下がった状態のこと。血糖を下げる作用があるインスリンの分泌を促したり補ったりする治療(インスリン治療)を受けている糖尿病患者は日常的に低血糖になりやすい。

「血糖値が70㎎/デシリットルを下回ると、血糖値を上げるために交感神経が活性化され、動悸や発汗などの交感神経症状が出現します。さらに50㎎/デシリットルを下回ると、脳に届くべき糖が不足するため、集中力や意識レベルが低下するといった中枢神経症状が現れます。低血糖を何度か繰り返している人は、交感神経症状が出ないまま中枢神経症状に至ることがあり、これを無自覚性低血糖といいます」(有馬教授)

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