著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

受診中で「トクホ」や「機能性表示食品」を活用するなら医師や薬剤師に相談を

公開日: 更新日:

 腸内の細菌叢を改善し、人に有益な作用をもたらす生きた微生物(有用菌)のことを「プロバイオティクス」といいます。

 最近は、ヨーグルトなどでも整腸作用だけでなく、便通改善や免疫機能の維持、内臓脂肪や高血圧、尿酸値や睡眠の質など、さまざまな機能に関して表示されている「特定保健用食品(トクホ)」や「機能性表示食品」を見かけます。これらトクホも機能性表示食品も、どちらも科学的な根拠に基づいたデータと安全性試験をもとに機能の表示が許された食品なのですが、申請や届け出の流れや表示に違いがあります。

 トクホは消費者庁が審査し、認可したものとなり、消費者庁許可のマークがパッケージに表示されています。一方、機能性表示食品は2015年にスタートした比較的新しい制度です。消費者庁への届け出は必要ですが認可は必要なく、事業者の責任において表示することが可能です。トクホのように審査に莫大な費用が発生せず、商品の開発から販売までのスピード面では事業者に優位性があり、大企業だけでなく中小企業にも道が開かれた制度といえます。機能性表示食品では、届け出詳細内容の情報公開が義務付けられていて、消費者庁ホームページで公開されており、誰でも閲覧することが可能です。

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