(2)熱中症対策にスポーツドリンクは危ない…脂肪肝を招く
「サウナやゴルフで汗をかいた後、風邪をひいて熱がある場合でも、わざわざスポーツドリンクを飲む必要はありません」
また働き盛りの人は野菜代わりに野菜ジュースを、高齢者は腸内細菌叢を正しく維持するため乳酸菌入り飲料を、毎日飲んでいるというケースもあるだろう。確かに含有のビタミンや腸内細菌には健康効果があることに疑いはないが、その一方で大量の糖分が含まれるという難点があることは覚えておきたい。
健康的なイメージがあるフルーツも同様だ。果糖の固まりだけに、たまに少量を食べるだけなら問題ないが、「デザートとして『毎日のように』」とか「○○狩りやフルーツジュースで『一度に大量に』」というのは肝臓には良くない。
サラダを食べるときマヨネーズとノンオイルドレッシングを選ぶなら、断然マヨネーズを使うべきだと栗原院長は言う。
「マヨネーズは脂肪が多く高カロリーなので避けた方がいい、と考える人もいますが、実は脂質の多い食品を取っても、脂肪肝や糖尿病、肥満に大きな影響はありません。脂質をとっても血糖値はほとんど上がりませんし、インスリンが出過ぎることもありません。これらの病態や病気に関係するのは脂質でなく糖質です。過剰に摂取した糖質が血糖値を上げてインスリンを大量に分泌させる。それにより余分な糖質が肝臓で中性脂肪へと変換されて肝臓などに蓄積され脂肪肝や肥満、糖尿病になるのです」
マヨネーズには糖質はほとんど含まれないが、ノンオイルドレッシングには、往々にして果糖ブドウ糖液糖などの糖質がかなりの量、使われている。つまり、避けるべきは「糖質の多いノンオイルドレッシング」なのだ。 (つづく)