著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

クスリの使い方から見える“新型コロナ”のいま

公開日: 更新日:

 2019年11月に最初の感染者が確認された新型コロナウイルス感染症は、その後、世界中で多くの死亡者を出しましたが、5年以上経過した現在、予防法や治療法がおおむね確立されてきたように思います。

 予防では、年に1回程度のワクチン接種(特に65歳以上の高齢者ら重症化リスクの高い人)、マスクの使用や速乾性アルコール製剤による手指消毒も当たり前となりました。一方で、流行初期に行われていた次亜塩素酸ナトリウムの噴霧や濃度の薄いアルコール製剤の使用など、誤った消毒薬の使用は減ってきたように思います。

 感染してしまった場合には、発症早期の軽症例には抗ウイルス薬である「ニルマトレルビル/リトナビル」の内服、飲み合わせがあったり腎臓の機能が悪い方では「モルヌピラビル」の内服、入院が必要な場合には注射剤である「レムデシビル」などが使用されます。

 発症7日前後以降の中等症・重症の病態では、「デキサメタゾン」など抗炎症薬の投与が必要となり、重症例ではECMO(人工肺とポンプを用いた体外循環回路による治療)が必要となるケースもあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明