著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

夜盲症(1)5分経っても暗闇に目が慣れず見えにくい…

公開日: 更新日:

 ところが夜盲症の人は、時間経過を経ても目が暗闇に慣れません。ですから、暗い場所では「見えないから動けない」と感じてしまうようになります。

 なぜ、こうなるのか。暗い場所で目が慣れるのは、目の中の細胞である「杆体細胞」の働きによるものです。この細胞がなんらかの原因でうまく働かなくなると夜盲症の症状が出るようになります。目安として、杆体細胞が正常に作動する人は遅くとも5分程度で目が暗闇に慣れる。でも、夜盲症になると、5分経過しても暗く見えにくいままです。

 杆体細胞について、少し詳しくお話ししましょう。目の奥の網膜にある光を感じる視細胞には、杆体細胞と錐体細胞の2種類があります。

 錐体細胞は、明るい場所で働く細胞。色を認識することができますが、暗い場所ではその働きは低下します。杆体細胞は、先ほど書いたように主に暗い場所で働く細胞。ほんのわずかな光でも感じとる、そういう働きをします。しかし、色を区別することはできません。

 なお、杆体細胞は「桿体細胞」と表記されることもありますが、同じものです。次回に続けます。

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