著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

抗がん剤の「休薬期間」は効果と安全性のバランスを考えて設定されている

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 なお、クスリごとに正常な細胞に影響する度合いも異なってくるので、休薬期間はがん化学療法に用いられるクスリの種類、組み合わせ方によって変わってきます。前回紹介したホルモン療法は正常な細胞に対する影響がほぼないことから、多くの場合は休薬期間が存在しません。

 また、がん化学療法は他にも吐き気や口内炎などさまざまな副作用を伴うケースがあります。そういった症状が強く出た場合、抗がん剤を投与し続けるとさらに症状が悪化して食事が十分に取れなくなったりして患者本人の体力が低下してしまうケースも考えられます。日常生活に支障が出てしまうこともあるでしょう。休薬期間があると、そういったリスクも少なくすることができます。

 加えて、休薬期間中に体調も回復できるので、がん化学療法を継続することが可能になります。抗がん剤の効果が得られたとしても体へのダメージが大きすぎれば治療が続けられませんし、それだと意味がなくなってしまいますからね。

 つまり、がん化学療法の休薬期間は、治療の効果と安全性のバランスを考えて設定されているのです。じつは、ここががん化学療法を語るうえでとても重要なところだと私は考えているので、次回詳しくお話しします。

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