著者のコラム一覧
奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

(2)イベルメクチンは新型コロナ感染者の発生率を97.1%減少させた

公開日: 更新日:

 臨床試験などではなく、大規模にイベルメクチンを配布した地域がある。インドのウッタルプラデシュ州だ。この州だけで人口は2億4000万人。致命的なデルタ株が広がったとき、イベルメクチンと一緒にビタミンDや亜鉛などを住民に配布したところ「新規感染者の発生率を97.1%減少させた」という。

 2021年になるとmRNAワクチンが登場するが、イベルメクチンの効果とどんな違いがあったのだろうか。こんな報告が記されている。

 ペルーでは20年5月に、当時のビスカラ大統領が新型コロナの治療薬としてイベルメクチンを使用推奨した。すると「全死因死亡率が14分の1に減少した」そうだ。ところが、同年11月に新しい大統領が誕生するとイベルメクチンは禁止された。同年2月からワクチンを接種していたが、「全死因死亡率が13倍増加した」という。またアフリカのジンバブエでは、早期にイベルメクチンを予防に採用したせいか、当初、1500万人の人口に対して2万5000人の死亡者が予測されていたのに、結果は5740人だった。隣国の南アフリカと比較すると100万人当たりの死亡数は15分の1だった。

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