著者のコラム一覧
奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

(2)イベルメクチンは新型コロナ感染者の発生率を97.1%減少させた

公開日: 更新日:

 こうした報告は、新型コロナと闘う医師たちには追い風になったはずだ。なぜなら、新型コロナに使われるべき薬は「安全で、安価で、容易に入手でき、抗ウイルス活性を有し、その上、抗炎症作用を持つもの」(ポール・マリク医師)が理想であり、それに該当するのがイベルメクチンだったからである。有効性はもちろん、一人の命が救われるコストは、ファイザー社の治療薬が3万9035ドルに対し、イベルメクチンはわずか24ドルだった。安全性に関してはすでに数億人が使っていることと「WHOの薬物安全リストで最も安全な薬の一つ」になっていることで十分だろう。さらに興味深いのは、重症者には増量しても安全性に何ら問題がなかったことである。

 こうした情報は、実際の臨床の現場で活動している良心的な医師ならイベルメクチンを使いたいと思わせたはずだ。ところがそうならなかった。なぜだろう。イベルメクチンを否定する見えない力が働いたとしか思えないのである。ではどんな力なのか……。 (つづく)

【連載】問題の本「イベルメクチン 世界の臨床医の証言」を読む

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