(9)「足が、痛いよ」…母からの深夜の電話に不安が募る

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 その日の深夜1時30分、携帯の着信音が響いた。驚いて画面を見ると「おかん」だった。こんな時間にどうしたんだ。焦って出ると、

「足が、痛いよ」

 弱々しい声で訴えてきた。そんなこと夜中に電話で言われても……。

 半分寝ぼけているような話しっぷりで、何を聞いても同じような答えしか返ってこない。今、何時なのかも把握していないようだ。そこでベッド脇のコールボタンを押して、施設の夜勤担当を呼ぶよう勧めると、

「呼んだってすぐ来やしないよ。来たって痛みは取れないよ」

 いきなり恨み節のような言葉が出てくる。そうかと思えば、急に10秒くらい黙ってしまう。どうなっているのやら。戸惑っているとブツッと切れてしまった。これはいったいどうしたものか。

 考えた末、施設の代表番号に電話をかけてみると夜勤の職員が出てくれた。事情を伝えると「お母さまなら12時にトイレに連れて行きましたが、これからまた行ってみますね」と若い男性の声。後は任せておけばいいだろう。

 ただ、おかんの認知面はこのケガをきっかけにかなり落ちていることを痛感した。自宅に戻ることができるのだろうか……。

【連載】シニアな息子と母の介護物語

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