著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

チャン・グンソクが手術を回顧…甲状腺がんは穏やかなタイプでも男性は高リスク

公開日: 更新日:

 韓流スターに人気が集まる中、俳優チャン・グンソクさん(37)は甲状腺がんで闘病していたことを振り返っています。韓国で13日に放送されたバラエティー番組の終盤で次回のゲスト出演が予告され、闘病当時の心境を語ったそうです。

「いくら甲状腺がんといっても、この世に善良ながんがどこにあるのか」と吐露すると、別の出演者が「突然急変したりもする」と共感したといいます。

 日本の場合、2020年に甲状腺がんと診断された1万6427人のうち女性が1万2000人ほどで、男性は少数派。女性に多いのは、女性ホルモンの影響が考えられています。

 このがんの9割を占めるのが乳頭がんです。進行が遅く、穏やかなケースが比較的多い。甲状腺治療専門の隈病院の研究で1センチ以下の微小なタイプは、多くが10年以上も悪化しないことが示され、経過観察が選択されるほど。自然な退縮も起こりえます。手術が必要な大きさになっても、ステージ1は術後10年で亡くなる確率はゼロ、ステージ3でも8%です。しかし、ステージ4は67%に上がります(いずれも隈病院のデータ)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波