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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

中咽頭がんで余命1年の芸人は「消えた」と報告…免疫チェックポイント阻害剤が劇的に効く条件

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 キイトルーダは、この結合を阻害します。そうすると、ブレーキが解除され、免疫が正しく機能するため、免疫細胞はがんを攻撃できるようになるのです。

 では、劇的な効果が得られる人はどんな特徴があるのかというと、最も重要なのはがん細胞にあるPD-L1の発現量であることが分かっています。すべてのがん細胞のうちPD-L1を持つがん細胞の割合が20%以上だと、キイトルーダが効きやすい。

 このタイプに使用して効果が表れると、長期にわたって効果が持続する可能性が高い。そのため進行がんでも長期に生存したり、腫瘍が消失(寛解)したりすることが期待できます。

 イーグルさんが患った中咽頭がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)との関係があり、中咽頭がんのうちHPV感染例については、腫瘍に免疫細胞が浸潤しているかどうかが、高い予後と関係することが分かってきました。免疫細胞ががん細胞に入り込んでいると、キイトルーダなど免疫チェックポイント阻害剤の感受性が高い、つまり効きやすいのです。前述したPD-L1が多いことも、著効の条件のひとつになります。

 もちろん、キイトルーダなどにも効果が見られないこともあります。腫瘍の増殖が速い、腫瘍が大きい、複合的な代謝異常状態の悪液質、炎症反応を示すCRPが高い、といった人には、効きにくい。免疫チェックポイント阻害剤は、適応をしっかりと吟味した上で使用することが大切です。

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