(23)やっと帰ってこれたよ…3カ月半ぶりに自宅に戻った母の呟き

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 やはり、まだ多くの場面で介助が必要なのだ。まだまだ自宅でひとり暮らしなんて無理だよな。

 なんて息子たちの思いなどどこ吹く風。アタシはちゃんと歩けるんだと言わんばかりに、室内では壁伝い歩きでリビングに向かうおかん。いつもの定位置によっこらしょと座ると「ふぅーっ」と深呼吸してひと言。

「熱いお茶が飲みたい」

 女王さまの命令に、息子たちは従うしかない。準備を整え、買ってきたパンと太巻きを並べ久しぶりの家族でランチ。好物に囲まれ「おいしい、おいしいねー」を繰り返すおかん。

 食事が終わると、これまで大切に育ててきた庭の草花の様子を確認したいと言い出す。窓から眺めるのではダメだと言い張り、再び介助しつつ庭を一周。すでに雑草が増えていたものの、大好きなバラは順調に育っていることに満足顔だった。

 自宅の滞在時間はおよそ2時間。恐れていた「嫌だ帰りたくない」との反抗はなく、車に乗せて病院に向かい走り出すと、新たな要望が。

「下着類を買いたい!」

 こんなこともあろうかと、事前に車椅子の貸し出しのあるショッピングセンターはチェックしていた。広い店内をおかんの指示通りに車椅子を押しながら回ること約1時間。病院に送り届けた時には、どっと疲れが押し寄せてきた。

【連載】シニアな息子と母の介護物語

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