ペットボトルが増える夏…糖尿病は「血糖トレンド」の管理を
「カロリーゼロ」も安心できない
それを防ごうと、炭酸飲料やスポーツドリンク、果汁飲料などを大量に飲む人もいるが、「ペットボトル症候群」に注意したい。糖分を大量に取ると高血糖になってのどが渇き、さらに甘い飲み物を飲む悪循環に陥る。例えば500ミリリットルの甘い炭酸飲料には角砂糖約17個分、オレンジジュースには約10個分、スポーツドリンクでも約8個分を含むものもある。「水代わり」に飲めば、知らないうちに大量の糖分を摂取してしまう。実際に、肥満気味で健診で高血糖を指摘されていた30代男性は、夏場の仕事中に炭酸飲料を多い日には1日6リットル以上飲み続けた結果、高血糖と脱水のため緊急入院したという。
「冷房の効いた室内で過ごす高齢者も無縁ではありません。加齢に伴って耐糖能が低下していることが多く、まめな水分補給で糖分を含む飲料を日常的に飲み続けることで高血糖になることがある。強いのどの渇き、多飲、多尿などがあればペットボトル症候群が疑われます」
「カロリーゼロ飲料なら安心」と考える人もいるが、カロリーゼロ表示は必ずしも完全ゼロを意味しない。
砂糖入り飲料と比べると血糖値への影響は少ないものの、水やお茶の代わりに常飲することはすすめられない。
では夏場の理想的な水分補給とは何か?
「私たちが提唱しているのは『Soon』(喉の渇きを覚える前に飲む)、『Sugarless』(糖分の多い飲料を控える)、『Simple drink』(水分補給を水や麦茶、お茶にする)、『Salt』(大量に汗をかいた場合の塩分補給)の4つのSです。経口補水液は脱水時には有効ですが、糖分も含まれるため、室内中心の生活を送る人が常用する飲み物ではありません」
一方、屋外作業や運動で大量の汗をかく人、高齢者が体調を崩した際には経口補水液は有力な選択肢になる。コーヒーも水分補給によいが、カフェインによる利尿作用があるため、水や麦茶と組み合わせて飲むことが望ましい。
暑い夏を乗り切るには、熱中症対策と高血糖対策を同時に考える必要がある。そのためには血糖値は単発で測るだけではなく、24時間の変動を把握する「血糖トレンド」を活用し、「4つのS」を実践することが重要だ。


















