長引く咳はもしかして……「肺NTM症」ってどんな病気?
風呂やプールで感染することも
咳や息苦しさを症状とする病気の一つで、近年増えているのが、「肺NTM症(囲み参照)」だ。見逃されやすく、治療が遅れると打つ手が少なくなり、命にもかかわる。まずはどんな病気かを知っておくことが重要だ。
肺NTM症の患者数は、この約20年で右肩上がりに増加している。厚労省の2014年の全国疫学調査では、その前の07年の調査時と比較して罹患率が2.6倍に増加。日本では19年の1年間で少なくとも2000人以上が肺NTM症で亡くなっている。肺NTM症の患者数増加は日本に限らず、先進国を中心に世界各国で増加している。
肺NTM症は、NTMという細菌に感染して発症する呼吸器の病気だ。NTM……聞いたことがない人が大半だろうが、水や土壌にいる細菌で、ごく身近なところに存在する。
たとえば風呂場、シャワーヘッド、水道、浴室の蒸気、皿洗いなどで生じるミストなどだ。肺NTM症の患者を多数診ている慶応義塾大学医学部呼吸器内科助教・朝倉崇徳医師は「スポーツジムのプール、ガーデニングや家庭菜園で細菌に暴露した可能性が考えられる患者さんもいる」と話す。


















