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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

元レスラー小橋建太さんが検診をPR…腎臓がんは腹部エコー検査でたまたま見つかるのが8割

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 ただし、エコー検査の場合、確定診断ではないため、造影剤を用いたCTで評価します。造影剤を使用すると、腫瘍の大きさや形、周囲への広がり、転移の有無などを正確に把握できますが、腎機能が低い人やアレルギーがある人には造影剤を使用できないので、MRIで評価します。また、画像では判別しにくいケースは、生検や手術が必要になる可能性もゼロではありません。

 ちなみに広く一般住民を対象とする検診に、腎臓がんは含まれていません。あるのは胃がん大腸がん肺がん、子宮頚がん、乳がんの5つ。いくつか理由がありますが、最も大きいのは検診によって死亡率が下がることが証明されていないためです。この5つは、世界的に死亡率減少効果が証明されています。

 もう一つは、腎臓がんの頻度です。腎臓がんは罹患数が約3万人で、10万人を超える大腸がんや肺がん、胃がんに比べると少なく、一般住民を対象として検診を行うには効率もよくありません。

 エコー検査では無症候性の腎臓がんが見つかりやすいのですが、小さな腫瘤は一生悪さをしない可能性もあり、そのような腫瘤を拾い上げると、過剰診断で本来は必要としない検査や治療を受けて、不利益をこうむる恐れもあるのです。造影剤CTのアレルギー問題はその一つといえます。

 小橋さんは複数のセカンドオピニオンを取ったようですが、早期の腎臓の腫瘤については小橋さんのような冷静な対応も必要だと思います。

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