腎臓病(2)透析を生活の一部に…自宅でできる「腹膜透析」
■1回4時間の血液透析と成績は同等
認知症の発症リスクが低い可能性を示す研究もある。ただし、腹膜透析を選択できる患者は、もともと自己管理能力や生活機能が保たれていることも多く、患者背景の違いを踏まえて慎重に解釈する必要がある。同じく患者背景に大きく左右されるものの、患者背景を調整した大規模データの解析では、腹膜透析と血液透析の生存率はおおむね同等とする報告もある。
腹膜透析には血液透析とは異なる利点がある。それなのになぜ、腹膜透析はわずかな人しか選択していないのか?
「腹膜透析は自宅で行うため、患者さんやご家族に一定の自己管理や理解が求められ、何らかのトラブルが発生した時に、適切かつ迅速に対応できる支援体制を医療者側も整えなければなりません。しかし、腹膜透析の経験数が多い専門医は現時点では限られており、現場でも導入を勧めにくい環境があるのです。一方、血液透析は日本の場合、全国どの地域でも対応施設があり、質の高い医療を受けられます」
こうした状況から、施設や地域によっては、腹膜透析について十分に説明を受ける機会が限られることもある。だからこそ、患者自身も自ら選択肢を調べ、臆せず医師に質問すべきだ。


















