腎臓病(4)ソーセージ、ちくわ、プロセスチーズの取り過ぎが腎機能を低下させる
生きていく上で必要なリンだが、増えすぎると体に害を与える。リンの量は体内で一定になるように調整されており、量が多くなった場合、腎臓の働きで体外に排出される。
「ところが年を取ると、腎臓で重要な役割を担う『ネフロン』という最小単位器官が減少するため、腎機能が低下してしまう。するとリンの排出スピードが追いつかなくなり、体内に蓄積されていきます。高血圧や糖尿病があると腎機能低下はより顕著になるので、リンの蓄積に拍車をかけます。そうやって蓄積が過剰になると、リンが細胞毒のように働いて、とりわけ腎臓のネフロンに大きなダメージをもたらすのです」
結果、「腎機能低下→リン蓄積↓腎機能がさらに低下」という悪循環を招く。また、過剰なリンはカルシウムと結合して血管を硬くし、腎臓に送る血流量を減らし、腎機能低下を加速させる。さらに、血中のリンを排出しようと骨からホルモンが大量に分泌されるのだが、この状態が続くと今度はそのホルモン自体が血管や心臓に負担をかけ、慢性腎臓病の進行や心血管イベントと相関することも報告されている。
実は、食品から体に入る成分で、腎機能を低下させるものはリンに限らない。要注意なのが塩分、糖質、タンパク質だ。塩分、糖質は、慢性腎臓病の原因となる高血圧、糖尿病のリスクを高める。タンパク質の過剰摂取は腎機能へ負担をかける。ただ、塩分や糖質は“取り過ぎ”を自覚しやすく、タンパク質は、通常の食事で“過剰摂取”とまではなりにくいとされる。一方、リンはこれまで説明してきた通り、知らず知らずのうちに過剰摂取になっている恐れがある。腎臓を守るためにも、リンに意識を向けるべきだ。


















