「塗り薬が効かない」人に…アトピー性皮膚炎の新たな治療薬
しかし新薬の対象でありながら、「もう少し頑張れば」と我慢を続ける患者は少なくない。新薬の存在すら知らない人が多いとする製薬会社の調査結果もある。
「一番のネックは、値段の高さだと感じています。従来薬に比べてどうしても高額になるため、医療者側も『この方には必要かもしれない』と思いつつ、医療費の話を持ち出しにくい面があります。加えて注射薬は使い方のレクチャーも必要です。限られた時間の中で大勢の患者さんを診ている医療機関ほど、その時間を確保しづらいという事情もあります」
確かに新薬は高額で、診察や検査を含め月々の自己負担が数万円に上ることも珍しくない。ただし高額療養費制度により、自己負担には上限がある。
「全身療法で症状をしっかり抑え込み、良い状態を維持できるようになれば、従来の治療法に戻していくという流れが取れます。高い薬をずっと使い続けるわけではなく、必要に応じて切り替えられる選択肢があることをぜひ知っていただきたいのです」
もっとも、医師の側から新薬の話が出ず、患者の側からも言い出せないというケースもあるだろう。矢上医師は理解を示しつつ、勇気を出して「中等症以上の症状に効果がある新薬があると聞いたのですが」と主治医に尋ねてみてほしい、と話す。


















