子どもの近視(3)進行を平均60%軽減する「アトロピン点眼薬」
前回、前々回は、近視抑制効果が期待できる「近視管理眼鏡」についてお伝えしました。これは、有効性や安全性が示されている代表的な治療のひとつ。一方で、日本では明確なエビデンスが得られていない治療法も出回っています。近視管理眼鏡以外に、エビデンスのある子どもの近視治療にはどんなものがあるのか。簡単にお話しします。
まず、「低濃度アトロピン点眼」です。2006年にシンガポールで行われた研究で、濃度1%のアトロピン点眼には近視の進行を抑制する効果があることがわかりました。
ただ、その後、1%では散瞳などの副作用が起こったり、点眼を中止した際に近視が急激に進行するなどのリバウンドが起きたりすることがわかりました。そのため、いま世界的に点眼治療で使用されているのは0.01%、0.025%、0.05%のアトロピン点眼薬です。近視の進行を平均60%軽減させると言われています。
日本でもようやく25年4月に0.025%の点眼薬が発売されました。点眼薬には健康保険は使えませんが、検査費用には保険が適用になる場合もあります。費用は1カ月でおよそ5000円程度となると思っておいていただければよいかと思います。治療は3カ月から半年ごとの検査を継続します。



















