「手の多汗症」有病率は20人に1人…塗り薬が日本初登場

公開日: 更新日:

 手のひらに大量の汗をかく原発性手掌多汗症。日本皮膚科学会のHPによると、原発性手掌多汗症の有病率は人口の約5.3%と極めて高く、医療機関へかかる割合は1割以下と、治療していない患者が多い。6月1日に日本初の塗り薬が登場した。これを機に、悩んでいる人は治療を検討してはどうか。

 ◇  ◇  ◇

 薬の名前は「アポハイドローション」。保険適用の塗り薬になる。汗の悩みを専門に診る「山本英博クリニック」(東京・渋谷)の山本英博院長が言う。

「多汗症の塗り薬のひとつに、汗管の細胞に作用して管を塞ぎ汗を減少させる塩化アルミニウムがあります。しかし、効果をあまり感じられないという患者さんが多いのが実情。脇汗では別の選択肢として塗り薬が複数種類あるのですが、手の汗の患者さんにはなかった。そういう意味では、今回の新薬は朗報といえるかもしれません」

 アポハイドローションが汗を止める仕組みは、脇汗用の薬と同じ。アセチルコリンの働きを遮断する。

 アセチルコリンは、汗の分泌に関係する神経伝達物質。交感神経から指令を受けて、アセチルコリンがアセチルコリン受容体に結合することで汗を分泌する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ