室温36度を超す倉庫でも空調は扇風機のみの過酷な作業
大手ファッション通販会社の倉庫でのこと。ここでは数百平方メートルもあるフロア3階分を使い、婦人服だけでなく靴や小物など数えきれないほどの商品がスチールラックに収められている。
驚いたのは商品のバーコード管理以外はほとんど手作業で行われているということ。老若男女の派遣が大きなバッグや手押しカートを使って歩きながら商品をピッキング(集荷)していく。手にはハンディースキャナーを持ち、小さな画面に表示されるアリのような文字を頼りに指定された商品を集めて回るのだ。とても老眼鏡なしには確認はできない。
ピッキングをしている派遣の姿は華やかな商材に相反してゾンビのような感じでゾロゾロ。
しかも真夏なので汗が噴き出る。室内はすでに36度を超え、ある派遣は「サウナに入ってるみたい」と漏らす。倉庫内は業務用の扇風機が数台、遠慮がちに回っているだけ。空調やエアコンは存在しない。