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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

醜聞でも学力は麻布に匹敵「駒場東邦」は受験者に狙い目か

公開日: 更新日:

 ただ、学校関係者の見方は違う。

「麻布と同数だといっても、あちらがいきなり人数を大きく減らしたからであって、駒場東邦が上がってきたわけではない。最近の東大合格者数の推移で一番盛り上がったのは2015年。82人(5位)と、初めて80人を突破した時です。しかし、そのあとは伸び悩んでいるのが実情なのです」

 前年の2014年、駒場東邦の東大合格者数は75人(5位)、麻布は82人(4位)。順調に伸びていると、学校関係者の多くが実感できた時期だった。そして15年。同年の麻布は84人で4位。すでに駒場東邦は麻布にあと2人まで肉薄していて、並ぶのも時間の問題だったのだ。しかし、20年にせっかく追いついたといっても、高い水準での争いではなく、手放しで喜べる空気はどこにもなかった。何しろ、東大合格者数トップの開成は1学年の生徒数が400人もいるとはいえ、18年175人、19年186人、20年185人と別次元の世界を繰り広げているのである。

いずれにしても、駒場東邦は2015年のピークを境に上昇気流から外れてしまう。東大合格者数は16年57人(8位)、17年52人(9位)、18年47人(12位)、19年61人(8位)と、低空飛行が続いていた。

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