冬の「青春18きっぷ」を利用して楽しめる東北の外湯2つ
間もなく冬の青春18きっぷのシーズンがくる(利用期間は12月10日~1月10日)。
今年は一向に寒くならないが、そのうち寒くなったとして、旅先で立ち寄りたくなるのは冷えた身体を温めてくれる温泉。そこで今回は、東北の私鉄沿線の外湯を2つ取り上げたい。
まず青森県から。弘前を拠点に大鰐温泉や黒石を結ぶ弘南鉄道では、「大黒様きっぷ」というめでたい名前のフリーきっぷ(1000円)を発行している。
黒石は黒石で木製の雪除けを残すこみせ通りがあり、ぜひ訪れたい町だが、もう一方の大鰐も外せない。
駅からほど近い川べりの外湯、若松会館の入浴料は200円と東京の湯銭470円の半額以下で、しかも浴槽を1人で広々と使うことができ、ゆったり過ごせるのはありがたかった。
電車も温泉も独り占め!
でも、オレンジ地に黒字の行燈の灯る大鰐駅を20時半に出る電車で弘前へ戻ったところ、聖愛中高前までの約30分、乗客は私1人で、さすがにここまで独占を続けるのも気が引けた。
もう1つは福島県。
福島~飯坂温泉を結ぶ福島電鉄では「いい電一日フリーきっぷ」を800円で発売しており、これで1日乗り放題になる他、共同浴場での入浴券もつく。
車内に暖簾のかかる電車に23分揺られ、着けば早速、駅近くの切湯へ向かう。
この湯は何だか旅館の基礎のような位置にあり、石碑を目印に川べりの斜面を伝い、きっぷを見せてから(通常なら200円払う)浴室へと下りる。
ここでも源泉かけ流しの湯を独り占めできたのはよいが、東京の熱い湯に慣れている私ですら入るのをためらうほど熱く、浸かるのもそこそこに引き上げた。
行水向けの湯ともいえる訳で、滞在時間が短くサッと上りたい方にはおススメしたい。