江戸時代は新興宗教が流行 庶民も縁起担ぎが大好きだった
最近はSNSの発達もあって、有料のコミュニティーが盛んである。ひとりの有名人を囲んでお金を払って参加するセミナーも数多い。「これは新興宗教ではないか」という雰囲気のものも現れている。日本人は宗教に接しないで育つことが多いから、宗教的なものに対して無防備だという意見もある。
江戸時代には新興宗教が数多く存在していた。「流行の神」と書いて流行神。「はやりがみ」と読む。江戸時代は新興宗教とおまじないの文化だった。流行しすぎて、おまじないと縁起に関しては、法律で禁止になったほどである。そんな中でひとつだけが残った。それが「大安吉日」である。いい加減だし、だれも信じないだろうからと残されたのだが、結果としてみんなが指標にするようになったのだから、いかに縁起担ぎがはやったかという証明である。江戸庶民は、朝、どちらの足から家を出るかといったことにも気を使い、ラッキーカラーなども常識だったのだ。