新型コロナ5類に移行…高齢者はワクチンを打って、普段通りの生活を
コロナ感染による死者数が急増している。昨年10月には全国での死者数は1864人だったが、11月には2985人、12月には7622人とうなぎ上りだ。
この時期に政府は感染症法でのコロナの位置付けを2類相当から5類に変更すると発表したのだから、マスコミは大反対だ。
朝日新聞は1月20日の「天声人語」で「いま緩和に動いて本当に大丈夫なのか。第8波は続き、高齢者を中心に死者数も過去最多レベルだ。誰かに犠牲を強いることにならないか」と記している。私は、このような論調に賛同できない。今こそ、高齢者はワクチンを打って、普段通りの生活を送ることを勧めたい。感染症を恐れて、自粛を続けることは高齢者のためにならないからだ。
医療ガバナンス研究所の山下えりか医師は、厚労省の「人口動態統計」を用いて、2019年と2021年の死因の変化を調べた。
驚くべきことに、19年と比べて、21年に人口10万人あたりの死亡数が最も増えたのは老衰(25人増、25%増)だった。次いで、コロナ(14人増)、誤嚥性肺炎(7人増、23%増)、心疾患(6人増、3.4%増)、悪性新生物(4人増、1.3%増)、アルツハイマー病(2人増、10.8%増)と続いていた。逆に肺炎(18人減、23%減)、脳血管疾患(2人減、1.8%減)、不慮の事故(1人減、2.1%減)は減っていた。