著者のコラム一覧
多賀一晃生活家電.com主宰

大手メーカーで商品開発、企画を担当後に独立。「生活家電.com」主宰。

(54)家電の段ボール輸送箱は「捨てる」から「保管箱として使う」時代がやってくる?

公開日: 更新日:

 しかし、日立のこのモデルの輸送箱の大きさは、幅が370ミリ、奥行きが190ミリ、高さが700ミリ。完成本体のほぼ2分の1になりました。扇風機はユーザーが組み立てることが当たり前になったからです。

 そもそも輸送箱の役目は輸送中に中の家電を故障させないことです。時たま、輸送箱が傷付いているとクレームを出す人がいるそうですが、中身に傷などの問題がなければ輸送箱の交換には応じてもらえないでしょう。

 ですが、昔よりクレームが出やすい仕様になっているのも事実。ギリギリまで薄い段ボールを使うのが常態化しているからです。輸送箱は基本的に捨てるものなので、メーカーは材料費や輸送費のコストダウンを目指しています。

 さらにSDGsが常識となった今、段ボールの中に入れる発泡スチロールが消えつつあります。代わりに段ボールで支えています。

 このように「捨てる」ことが前提だった段ボールの輸送箱を、捨てずに季節の保管箱として使おうというのが、今の日立の考えなのです。輸送箱に収納手順なども印刷されており(写真参照)、保存するように作られています。ただ段ボールは、ちょっと薄いと筆者は感じました。使い勝手を考慮して発泡スチロールもまだ使われていました。

 輸送箱ばかりは広いフロアを誇るヨドバシAkibaに行っても、お目にかかれません。輸送箱への関心がこれまでなかったからです。でも、これからは季節家電を買う時は、「モノを見せて」だけでなく「箱も見せて」という時代が来るかもしれません。

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