「高額療養費制度」見直しに新たな火種…“がん・難病増税”に等しいのに、国家公務員は「負担上限」据え置きの可能性

公開日: 更新日:

 さらに療養費制度の見直しによって格差は広がる。将来的な負担上限額は、年収650万~770万円なら月13万8600円に跳ね上がる。実に5万8500円の負担増だ。

■「現時点で決まっていない」

 協会けんぽの加入者は、主に中小企業の従業員や家族など4000万人に上る。このような現役世代、とりわけ、がん・難病者に対して政府は負担増を強いるのだ。

 7日の衆院予算委員会で、厚労省幹部は国家公務員共済の負担上限の見直しについて「現時点では決まっていない」(大臣官房総括審議官)と明言した。中小企業との格差放置である。

 この答弁を引き出した立憲民主党の藤岡隆雄議員に、改めて聞いた。

「公務員たたきをするつもりはありませんが、国民に負担をお願いする以上、国家公務員共済についても高額療養費の見直しと同じ方針を掲げるのが筋。しかし、付加給付があるゆえ、厚労官僚は負担上限の引き上げで難病者の方が被る困難を『自分ごと』として捉えられていないのでしょう。まずは制度見直しを凍結し、再考すべきです」

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発