「魅力的な男はシェアしてもいい」ラテン講師に10人のマダムが陥落。閉経後の女性が溺れた歪な愛のかたち
【不倫ドキュメント・ファイル~なぜ禁断の恋をするのか?】
世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚外恋愛経験者だという。SNSやマッチングアプリが普及し、不倫のハードルは下がる一方。しかし、その裏にある人間の欲望と自己演出には注意が必要だ。
ワイドショーの定番、それは芸能人の不倫騒動。謝罪会見に活動休止──愛に溺れた代償はあまりにも重い。
世間が「不倫=絶対悪」と決めつけるなかで、それでも、人はなぜその扉を開けてしまうのか。禁じられた恋に身を投じる不倫の背景をCA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持ち、数々の人間模様を見てきた筆者が読み解いていきたい。
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1人の男性をシェアする「ハーレム恋愛」
近年、人気ユーチューバー・ヒカル氏の「オープンマリッジ」発言が話題になったが、現実にはそれを上回る「自由恋愛」が存在する。
今回ご紹介するのは、1人の男性を10人の女性でシェアしている「ハーレム恋愛」だ。取材に応じてくれたのは、雪乃さん(48歳主婦/子供あり)だ。
「相手は都内のダンス講師、カルロス先生(37歳・バツイチ既婚/前妻との間に子どもあり)です。出身国を言うとバレてしまうので『ラテン系』とだけ。初めて体験レッスンに行った瞬間、胸がざわめきました。黒いシャツからのぞく日焼けした肌。長身でしなやかな筋肉のライン。彫りの深い横顔は、まるで映画スター。あのときのセクシーな眼差しを、今でも忘れられません」
社交ダンスは、大きく分けて「スタンダード」と「ラテン」がある。雪乃さんがラテンを選んだ理由は、言うまでもなく先生の魅力だった。
通い始めてから体調に変化が現れた
レッスンを重ねるうちに、雪乃さんの体にも変化が現れた。
「実は、閉経していたのに、通い始めてから1カ月に生理が戻ってきたんです。『カルロス先生のフェロモンおそるべし』ですよ(笑)。夫とはすでにレスでしたが、やっぱり素敵な異性と触れ合うと、細胞が目を覚ますんですね」
やがて、彼女は思いがけない展開に巻き込まれる。ある日のレッスン後、カルロス先生から「ユキノ、ステップがすごく上達したね」と声をかけられ、スタジオの隅で至近距離に──。
「先生の香水混じりの体臭が鼻先をかすめて…その瞬間、理性が飛びました。彼に促されるまま、控室で関係を持ってしまったんです。『怖がらないで、ユキノはセクシーだ』と囁かれて…もう抗えませんでした」
夢が崩れた瞬間
そこから2人は禁断の関係になった。
「個人レッスンを勧められて、3カ月分を一括で支払いました。『先生を独り占めできる』と思っていましたが、夢はすぐ崩れました」
ある日、レッスン後に忘れ物を取りに戻ると、同じ教室の萌子さん(51歳飲食店経営/既婚)が汗だくで控室から出てきた。口紅は落ち、顔は火照っている。
「すぐにわかりました。ああ、私だけじゃなかったんだと。先生は私と萌子さんを見て『またね』とウインク。その温度差にショックを受け、涙が出そうでした」
女性全員が、合意の上で…
その後、萌子さんから驚くような「真実」を打ち明けられたという。
「『グループレッスンの女性全員が、合意の上で先生と関係を持っているのよ。順番も決まっているの』と…。10人のマダムたちが先生をシェアしていたんです」
しかも、クレームはゼロ。むしろ「魅力的な外国人にダンスを教わり、若さを取り戻すならアリ」という“納得組”が大多数。裕福な女性たちは、彼に頼まれてお金を貸すことさえあるという。
「ハーレムの一員」と割り切って
「最初はショックでしたが、萌子さんの言葉には妙な説得力がありました。『魅力的な男はシェアしてもいい』と考えるようになったんです。
先生は体力もあって、私たちの要求にも応えてくれる。女性同士の揉め事もなく、情報交換しながら性病にだけ気をつけて、健全なハーレム恋愛を続けています」
なんとも驚きの婚外恋愛だが、雪乃さんも今では「ハーレムの一員」として割り切っている。
「年内分のレッスン料も払ってしまいましたし、生理が毎月来るようになって、女性としての自信も戻りました。来年のことは、そのときに考えます」
閉経からの復活、女としての再生。そのきっかけが「ハーレム恋愛」という歪(いびつ)な愛の形とはーー今後、彼女の心と体がどう変わっていくのか。
恋のレッスン料が高くつかないことを祈るばかりだ。
(蒼井凜花/作家・コラムニスト)

















